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宝石商が伝えたい、ブライダルリングにおすすめしたい金属について(プラチナ編) 

更新日:2020年5月16日

こんにちは(*^^*)


アトリエジェムカフェの佐藤宏太です。


オーダーメイドのブライダルリングをお探しの方は、ぜひご相談下さい(*^^*)


さて今回は、ブライダルリングにおすすめしたい金属というテーマですが、


「ブライダルリング」と言えば「プラチナ」とお考えの方も多いのではないでしょうか。


プラチナは


1、留めた宝石が落ちにくい(長持ちする)


2、色が曇らない


3、万一壊れた際も修理がしやすい


と、一生使い続けるにふさわしい材質です。


但しゴールド(金)と比較した際に、デメリットもあります。


【プラチナのデメリット】


1、柔らかい


実はプラチナは非常に柔らかい金属です。指輪に良く使用されるPt900で、ビッカース硬度


(金属の硬さを表す指標です)は60~140。18金(K18イエローゴールド)の場合で120~220


ですから、ざっくりと言えば約半分程度の硬さという事になります。


結婚指輪は常に着けている事を希望される方が多いと思いますが、お仕事の都合などで重い物を


持つ方、手作業が多い方などは、18金と比べて指輪が変形しやすい事もあり、


私はあまりおすすめしておりません。


※鍛造という方法でプラチナを鍛え、金と同じくらいまで強くする方法もあります。


ブライダルリングを選ぶ時に耐久性を気にされる方は、鍛造プラチナをお選び下さい。



2、金と比べると高くなる


理由は3つあります。


まず、【比重の差】。プラチナと金ではプラチナの方が比重が重く、同じものを作ったとしても


金と比べ、約30%程度重くなります。デザインにもよりますが、


例えば金で4.5gのものを作ったとすれば、プラチナだと6gとなります。


次に、【純度の差】。プラチナはPt900などと表示されていますが、これは90%がプラチナ、


残り10%は違う金属を混ぜている、ということを表します。


金の場合は基本的にK18が主流ですが、これは75%が金、25%が銀や銅をまぜています。


実際に計算してみましょう。2019年11月27日、本日付で金の相場は1グラムあたり5684円。


プラチナは1グラムあたり3609円です。


前述した重さ、金で4.5グラムで計算します。


金の価格

5864円×4.5グラム×75%=19,791円

(18金は、金の割合が全体の75%なので)


プラチナの価格

3609円×6グラム×90%=19,488円

(ブライダルリングではプラチナ90%【Pt900】が主流です)


ここでお気づきの方もいらっしゃるかと思いますが、


「言うほど価格は変わらない・・・むしろプラチナの方が安い?」


ここで3つ目の理由。


【加工の差】があります。プラチナは金より融点が高い、硬度が低いなどの理由から、


加工が難しく、その分手間賃がかかります。


現在は金の価格が値上がっておりますが、それでもまだプラチナと金で比較した際は、


金で製作したほうが安くなるケースが多いです。



プラチナは色、耐久性(粘り強い性質で、留めた宝石が外れにくい)、


修理のしやすさなどにとても秀でておりまして、ブライダルリングに相応しい金属ですが


ブライダルリングは決して「必ずプラチナで作らなければ」というものでもございません。


ぜひデメリットも知って頂いた上で、他の金属と比較し、ご自身とパートナーに相応しい


金属をお選び頂ければ幸いです。


追記:プラチナはアレルギーを起こしにくい金属ですが、プラチナを割る時に使う金属「パラジウム」


は、アレルギーを起こしやすい金属です。もしプラチナでのアレルギーが気になる方は、


パラジウムの代わりに別の金属(ルテニウム)などを使ったものをご用意できますので、


ご相談頂ければ幸いです。


参考文献:ジュエリーコーディネーター検定 3級


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